ライブ配信ができるレンタル撮影スタジオの選び方
ライブ配信スタジオの需要とおもな用途
昨今の新型コロナウイルス流行の影響で、ライブ配信の需要は爆発的な増加傾向にあります。
それまでは、会場に参加者が集まる形式のセミナーや対談などが主流でしたが、緊急事態宣言などの影響を受けて、リアルイベントはオンラインイベントにどんどんと移行していきました。
今後のアフターコロナ(ウィズコロナ)の時代においても、リアルイベントとオンラインイベントは融合される形で継続していくのではないかと考えれれます。
そもそも、ライブ配信をするだけであれば、スマホ1台あれば誰でもかんたんに配信ができる時代です。
しかし、高いクオリティで配信をおこなうためには、機材・撮影スタジオ・オペレーションスタッフというのは欠かせないものになっています。
ウェビナーなど
ウェビナーとは、オンライン(ウェブ)でおこなうセミナーの造語で、最近は耳にする機会が増えてきました。
登壇者が1人で講義をするタイプの配信で、司会進行役スタッフがいるケースもあります。
一般的な講義やセミナーのほか、キッチンスタジオで料理を実演するようなクッキングセミナーなど、幅広いセミナーを配信することができます。
対談・鼎談・座談会など
広義な意味ではウェビナーに含まれますが、対談(2人)・鼎談(3人)・座談会(4人以上)などのような複数人で会話をするような形式のイベントもライブ配信に向いています。このほかには、パネルディスカッションやキックオフミーティングなどもライブ配信できたりします。
登壇者が1人でおこなう配信とは異なり、こちらは配信対象の人数が増えるので、スタジオスペースの広さをはじめ、カメラの台数や映像切替のスイッチャーなどを揃えることで、より本格的な配信ができるようになります。
ライブ配信スタジオを選ぶときに気をつけたい条件
ネットワークが実測6Mbps以上
ライブ配信では、これがないと始まらないというのが、ネットワークです。
ネットワークに関わるスペックのなかでも、特に重要なのが回線速度になります。
回線速度は、動画をみたりする場合に必要なダウンロード(下り速度)と、動画を配信する場合に必要なアップロード(上り速度)があります。ライブ配信では、インターネット上に動画をアップロードすることになるので、上り速度が、最も重要です。
では、一体どれくらいの回線速度があればいいかというと、一般的には、高画質な動画を配信するためには、実測で6Mbps程度は必要といわれています。最低でも、常時3Mbpsはほしいところですが、この速度がでていないと、動画がカクついたり、最悪は、配信が中断してしまうこともあります。
現在普及しているインターネット回線は、モバイル通信だと4G回線、固定通信だと光回線になっており、モバイル通信でも、上り10Mbpsは比較的でますが、安定性という観点でいうと、圧倒的に光回線がおすすめです。
さらに、配信するパソコンに繋ぐ際には、無線LANではなく有線LANで接続するというのも、安定性を高めるうえでは、非常に重要になってきます。
クロマキーをつかったリアルタイム合成映像を配信
クロマキーとは、緑色や青色の背景になります。クロマキー背景で、ライブ配信をおこなうと、リアルタイムで背景にあらゆるものを合成できるようになります。
写真は動画はもちろんですが、パソコンの画面を共有したりすることもでき、表現できることは無限大です。
防音設備でハイクオリティな音声品質
ライブ配信は、生中継なので撮り直しすることができません。パトカーなどの緊急自動車が近くを通ったりした場合のサイレンなどが、マイクを通じて配信されてしまうと言うこともあり得ます。
そういった不測の事態を防ぐには、防音設備の整ったスタジオ探しが必要になります。
また、マイク・アンプ・ミキサーなどの機材が揃っていれば、高品質な音声で動画配信することができます。カメラ内蔵マイクとは比較できないほど、外付けマイクをつかった音声品質はハイクオリティです。
配信に必要な機材
今は、スマートフォン1台あれば、誰でもどこからでもライブ配信ができる時代です。
しかし、複数のカメラをつかって映像を切り替えたり、ロゴやテロップを映像に重ねて配信したりする必要がある場合には、静止画撮影や動画撮影と比べ、たくさんの機材が必要になってきます。
カメラ・スイッチャー・マイク・ミキサー・パソコン・LANケーブルなどが代表的なものです。特に、カメラやマイクを複数つなげる場合には、配線も複雑になってきます。
また、パソコンをつかって配信をおこなうには、専用のソフトウェアが必要にもなります。
有名どころでいくつかあげると、OBS Studio・XSplit Broadcaster・Streamlabs OBS・Ustream Producer Pro・Wirecast4・N air などです。
無料で使えるものから有料のものまでありますので、必要な機能と使い勝手から、自分にあった最良のソフトウェアで配信をおこないましょう。
スタッフ
カメラやマイクを複数つかうような配信の場合には、一定の知識と経験が必要になります。さらに、配線の準備だけではなく、配信中のオペレーションでも高度なスキルが必要です。
一般的には、パソコンにインストールした配信用アプリケーションを通して、YouTubeやFacebookなどの配信プラットフォームに映像を送ることで配信をおこないます。OBS StudioやXSplit Broadcasterなどがよく利用されているアプリケーションです。
こういったアプリケーションを習熟したスタッフに配信サポートしてもらえるようなスタジオなら安心です。
シチュエーション
ホリゾントスタジオ
ホリゾントスタジオとは、壁と床が同色になっていて、壁と床のつなぎ目がほとんどわからないスタジオのことをいいます。床と壁のつなぎ目をゆるやかな曲面に施工しているR壁であれば、目視では境界はほぼわかりません。
そのなかでも、壁と床を真っ白のペンキで塗り上げた白Rホリゾントというのが最もポピュラーなホリゾントスタジオで、シンプルさを極めたシチュエーションでライブ配信がおこなえます。
ハウススタジオ
ハウススタジオは、いろいろな趣向を凝らしたコンセプトで作り込んでいるスタジオのことをいいます。
ライブ配信するコンテンツのテーマにあわせたスタジオをみつけることができれば、予算をかけてセットを組む必要がなくなるので、コスト削減につなげることもできます。
おすすめの格安ライブ配信スタジオ
STUDIO BORDERLESS 川崎 は、コンパクトな白ホリスタジオながら、ライブ配信用の機材が充実しています。
ビデオカメラ3台をはじめ、有線マイク4本・無線マイク3本・ワイヤレスピンマイク1本・スイッチャーなどのほか、三脚やクロマキーもあります。ネット回線は、無線でも有線LANでも接続できます。
さらに、配信オペレーターとしての経験豊富なスタッフも在籍しているので、安心してライブ配信ができます。
STUDIO 4696(シロクロ)川崎店
機材コミの本格的な白ホリスタジオとしては、首都圏最安級です。休日・ムービー・商用・深夜でも、一律料金設定の1時間3,480円で、最低利用時間設定もありません。白ホリのほか、黒ホリスペースもあり、ストロボ・LED・三脚・ソフトボックス・アンブレラなどもすべて無料でつかえます。
2022年版 はじめてのかたにおすすめするライブ配信設備が揃ったレンタル撮影スタジオ3選 首都圏編の特集記事もあわせてご覧ください。
まとめ
ライブ配信で利用する場合の撮影スタジオの選び方について書いてきました。そのなかでも最低限の条件として、以下は確認するようにしましょう。
いずれの項目も、レンタルする前にロケハン等をおこなって自らで確認するのがおすすめです。
- ネットワークの回線速度が、実測計測で常時上り6Mbps以上でていること
- 防音設備がないスタジオの場合、配信に影響がでるような環境音が発生しているのかということ