これでバッチリ!スタジオ撮影におけるロケハンの目的とやり方
撮影スタジオを利用するにあたって、事前にスタジオの雰囲気を掴んでおくことは大変重要です。スタジオの広さや光の加減などを知っておくことは、撮影の成果に大きく影響します。
特に、初めて利用するスタジオの場合は、事前にスタジオの様子を確認する「ロケハン」を行うことが大切です。
今回はそんなロケハンのやり方や注意点についてお伝えしていきます。
そもそもロケハンとは
「ロケハン」とは、ロケーションハンティングを略した言葉です。ロケーション(=撮影で使用する場所)をハンティング(=捜す)するということで、撮影に使用するスタジオや場所を下見するという意味で使用される言葉です。
なぜロケハンをするのか
ロケハンは、撮影場所の雰囲気や情報を掴むために行います。これは、知らない場所でいきなり高いクオリティの写真や動画を撮影することは極めて困難であるためです。
事前のロケハンは、撮影のシミュレーションを行ったり、イメージを膨らませることが大きな目的となります。撮影場所の環境によっては、必要な機材が変わってくる場合もあります。ベストな状態で撮影を行うためにもロケハンは大変重要です。
制作会社などには、ロケハンスタッフといった、ロケハンを専門に行うスタッフがいる場合もあります。それだけロケハンは撮影において大切です。
ロケハン前にすべきこと
ロケハンの重要性がわかったところで、早速ロケハンを行いたいところですが、ロケハン前に確認しておくべきポイントがいくつかありますのでご紹介します。
- 撮影のコンセプトや予算など基本事項を決める
- 利用したいスタジオの情報を調べる
- 写真や間取り図などを確認する
- ロケハンの条件を調べる
撮影のコンセプトや予算など基本事項を決める
まずは、どういった撮影を行うのかを明確にしましょう。
スタジオを探して、ロケハンを行おうとしているということは、すでに撮影したいものが決まっているかと思います。ですが、同じものを撮影するとしても、表現するテイストの違いによって、使用すべきスタジオは異なってきます。
コンセプトや予算、立地などが明確になってくると、使用すべきスタジオの条件もはっきりしてくるかと思います。そちらがきちんとわかってから、スタジオを探すようにしましょう。
スタジオの探し方やレンタルの手順などに関しては、以下の記事が参考になりますので、スタジオ選びの際にはぜひ参考にしてみてください。
利用したいスタジオの情報を調べる
利用したいスタジオのイメージがはっきりしてきたら、スタジオを探しましょう。
スタジオを探す際には、スタジオ検索サイトを使用するのがおすすめです。検索サイトはいくつもありますので、自分の求めるものや使いやすさなどに応じて利用するものを決めると良いでしょう。
撮影の条件にあったスタジオを探し、ホームページを訪れるなどして情報を集めましょう。
写真や間取り図などを確認する
スタジオ検索サイトやスタジオのホームページを訪れると、ほとんどの場合、スタジオの写真が公開されています。
その写真から、どんな雰囲気のスタジオなのかをしっかりと確認しましょう。写真でスタジオを確認することで、これから行う撮影のイメージも、より具体的に掴むことができると思います。
また、親切なスタジオはホームページ上で間取り図を公開してくれている場合があります。その場合はそちらも確認し、写真と間取り図で、スタジオの空間を立体的に想像しておきましょう。
ロケハンの条件を調べる
最後にロケハンの条件をきちんと確認しておきましょう。
ロケハンの受け入れに関しては、スタジオによって対応が様々です。スタジオが空いていればいつでもOKという場合もあれば、時間が決められている場合もあります。料金に関しても、無料でロケハンできるところもあれば、通常利用の半額の場合や通常利用通りの金額を請求される場合もあります。
その他にも、ロケハンできる最長時間が決まっていたり、人数の制限があったりと、スタジオによって対応が異なります。事前にきちんと情報を調べ、スタジオに迷惑をかけないようにしましょう。
ロケハンのやり方
ここからはロケハンのやり方、確認すべきポイントについてお伝えしていきます。
次の6つのポイントを意識してロケハンを行いましょう。
- 様々な方向から撮影をする
- 光の入り方をチェックする
- 音環境を確認する
- 家具などの配置の確認をする
- 搬入口や備品などをチェックする
- 控え室やメイクルームを確認する
- 駐車場や周辺施設をチェックする
様々な方向から撮影する
ロケハンの際には、様々な方向からスタジオの撮影を行いましょう。
事前の調査で見つからなかった画角の写真を撮影しておくと後々役に立ちます。間取り図がなかった場合は、間取りがわかるように工夫して撮影を行いましょう。
撮影時のカメラ位置や当日の流れなど、本番をイメージしてロケハンを行うと、当日の撮影がスムーズに行えます。
光の入り方をチェックする
スタジオの光の入り方は、撮影において大変重要な要素です。
- どこから光が取り込めるのか
- 窓の高さや個数
- 遮光することは可能なのか
- 時間帯によって光の入り方に変化はあるのか
上記であげた点を中心に、スタジオの光について確認していきます。
自然光は時間帯によって、明るさや明かりの色が異なるので、検討の際にはロケハンに行った時間を考慮するようにしましょう。出来る限り、撮影を行うのと同じ時間帯にロケハンにいくのがベストです。時間帯がずれてしまう場合などは、スタジオの人に話を聞いて、撮影時間の光の様子を確認するようと良いでしょう。
また、スタジオにどんな照明機材が用意されているのかもチェックしておきましょう。欲しい機材がない場合には、当日持ち込みを行う必要性も出てきます。
音環境を確認する
写真の撮影だけの場合は大丈夫ですが、動画も撮影する場合には、スタジオの音環境の確認も忘れてはなりません。
スタジオによっては工事や車の往来など、周辺音が気になる場合もあります。そういった場合は、録音方法を工夫するか、違うスタジオを利用するなどの対応が必要になってきます。
ロケハンの際に、スタジオとその周辺を含めた音環境をきちんと確認しておきましょう。
家具などの配置を確認する
ハウススタジオでは家具が常設してある場合が多々あります。その場合は、どういった配置で家具が置かれているのか、きちんと把握しておきましょう。
また、撮影イメージと家具の配置が合わない場合もあるかと思います。スタジオによっては、家具を動かしてもよかったり、事前にお願いしておくとセッティングしてくれる場合もあります。
家具の移動がNGなスタジオもありますので、家具の移動等に関しては、スタジオスタッフに確認しておきましょう。
搬入口や備品などをチェックする
搬入口や備品のチェックも重要です。
大きな機材やパネルなどを持ち込んでの撮影を想定している場合、搬入口が小さいとそれらを運び込むことができない場合があります。ロケハンの際に、搬入口やエレベーターのサイズなどもしっかりと確かめておきましょう。
スタジオによっては、備品や小道具の貸し出しを行っているところもあります。どんなものがあるのか、事前に確認しておくと良いでしょう。
また、撮影の際に利用する電源の位置確認も忘れずに行います。場合によっては延長コードなどを持ち込む必要があるかもしれません。
控え室やメイクルームを確認する
小規模な撮影なら大丈夫ですが、大規模なものになってくると控え室やメイクルームが必要になる場合もあります。
撮影スタジオ以外にどんなスペースがあるのか、スタジオまでの導線はどんな感じか、どれくらいの人数が入れそうかといった点をチェックしておきましょう。
駐車場や周辺施設をチェックする
駐車場や周辺施設のチェックも忘れないようにしましょう。
スタジオに備え付けの駐車場がある場合は、どの程度の大きさで何台程度停められるのかチェックしておきましょう。駐車場がない場合は、近隣のコインパーキングまでの距離や、どういった道なのかを確かめておくといいでしょう。実際に一度歩いてみると安心です。
また、周辺の施設、コンビニやスーパーなども確認しておくと、撮影時に買い出しに行く際などに便利です。
まとめ
良い撮影を行うためには事前準備が重要です。その事前準備の中でも、スタジオの状態を確認しておくことはとても大切です。
適切なロケハンを行うことで、事前にスタジオの情報をきちんと確認して、より良い撮影を行いましょう。